あしを痛がる子供の夜泣きvol.1 成長痛?
更新日:1月13日

昼間は元気に遊んでいた子供が、夜になると膝やあし全体を異常に痛がり泣き止まない。しかし、翌朝になるとケロリと元気になる。こんな経験をした親御さんは多いのではないでしょうか。
これを『成長痛』という一言で片づけてしまう傾向がありますが、この『成長痛』という言葉のイメージは『子供の骨が伸びる際に出る痛み』という間違ったメッセージになってしまうので、私は反対です。
これを正しく言い換えるならば『成長期の子供特有のあしの関節・筋肉の痛み』だと思います。そもそも、寝る子は育つと言っても骨の成長速度が、関節等に大きな負担がかかるほどの高速ではありません。一晩に5mm10mmと成長するのであれば、あり得る話ですが、一晩にそんなに骨が伸びたら、みんながウルトラマンのようになってしまいます。
一般的に『成長痛』と言われているものを大別すると、オーバーユースが原因の膝やかかとの『成長軟骨』が痛くなるオスグットシュラッター病(膝)や踵骨骨端炎(かかと)と原因がよくわかっていない『あしの夜間痛』があります。
現在では、オーバーユースによる成長軟骨の痛みを『成長痛』とはあまり呼ばず、『あしの夜間痛』のことのみ指すようです。
では、なぜ『あしの夜間痛』は起きるのでしょうか。これについては、明確な結論は出ていません。しかし、原因として考えられるのは次のものが考えられます。。
① 成長期の未成熟な筋肉・骨格である子供が、昼間
の遊び・運動・長時間歩行等によってあしに大きな負担がかかり、夜間になって炎症が起き痛くなる。
② 心因性のもので、特に第2子の誕生後に第1子が精神的
に不安定になり、不安が大きくなる夜間に発症する。
③ 『終糸緊張症候群』という脊髄神経の発育不全のために痛みが発症する。
vol.2では『終糸緊張症候群』について詳しく説明します。