整骨院・接骨院で治療している運動器(関節・筋肉・腱など)の障害の中には、手術すべきか手術しないで保存的に治療を続けるべきかの判断に悩む例が数多くあります。そこで、代表的なものをいくつか上げて、手術適応の判断基準を述べて行きます。
これは、手の指に発生する腱鞘炎です。指を曲げるための屈筋腱とそれを覆って保護している腱鞘という袋状のカバーが擦れて痛みが発生します。痛みは、手のひら側の指の付け根に現れます。悪化すると、そこの皮膚の下にシコリができ、指の屈伸時に強い痛みと指を伸ばす時の『ひっかかり』を感じ、なかなか伸ばすことができなくなります。症状が痛みだけのうちは、整骨院・接骨院などで行う電気治療・マッサージ・ストレッチ・安静・テーピングなどの保存的治療で良くなりますが、指の『ひっかかり』が現れて自力で指を伸ばすことが困難になると保存的治療では改善は難しく、治るにしても半年以上かかることも稀ではありません。
※手術決定のポイントは指の強い『ひっかかり』です。3週間くらい治療して改善しなければ、手術の必要性がでてきます。
なお、現在では『手の外科』という分野があり、バネ指の手術に関しては一般整形外科がメスを使うのに対して『手の外科』ではピン状の器具を使い皮膚を大きく切ることなく15分程度で処置することができ、患者さんの負担は少なくなっています。
#バネ指
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