手首の関節の小指側の部分に、軟骨でできた三角形のクッションの組織があります。
これが『三角繊維軟骨複合体』です。
長い名前ですので、英語名の略称で『TFCC』と呼ばれています。
★どんな人がなるの?
急性のケガとして発生します。テニス・野球など手首を返すことが多いスポーツ選手に多くみられます。慢性的な使用によって、起きることもあります。
なかなか痛みがとれませんし、治ったと思ったらすぐにまた同じ場所が痛み、すっきりしないことがあります。
★症状は?
手首の関節の小指側に痛みがあり、
回外(肘をまげて手のひらを上に向けた状態)
回内(肘をまげて手のひらを下に向けた状態)
そして、小指側に曲げたときに強い痛みを感じます。
レントゲン検査では写りませんが、
尺骨(手首小指側のでっぱり)が突き出ている場合は判断できます。
診断にはMRIや関節造影検査が必要な場合があります。
ドアの鍵を回したり、タオルを絞るといった手首を返す動作の際に、痛みを感じます。
★治すためには?
まずは、電気治療・超音波等が有効です。
そして関節を動かさないように、サポーター・リストバンド等をして安静にします。
1ヵ月経過しても痛みが残るときは、関節内ステロイド注射が必要な場合があります。
3ヵ月以上治療して、それでも症状が続く場合は、手術を行うこともあります。
★予防
TFCC損傷は、外傷性のものが多く、予防することは容易ではありません。
スポーツによる反復動作に起因する場合は、痛みを感じたらテーピングで固定したり、手関節に負担がかからないようにすることが予防につながるといえます。
早期発見、早期治療が重要です。
症状が現れたら自己判断せず当院にご相談ください。
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